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パーントゥ / 奥村達也
¥3,080
- 遠い昔、宮古島の北部・島尻の集落の海岸にクバの葉に包まれた仮面が流れ着いた。集落の神女たちはこの仮面を、遙か海の彼方からやってきた来訪神と考え、村の人々に大切に崇敬するようにと伝えた。いつの頃からか仮面はウヤ(親)、ナカ(中)、ファ(子)という意味を持つ三つの仮面になり、全身をキャーンと呼ばれるツル草で覆い、さらに泥を纏った姿で、旧暦九月吉日の二日間の夕刻に三神の来訪神・パーントゥとして現れる。- 写真集「パーントゥ」 著者:奥村達也 / 発行:(株)七雲 / 184mm × 260mm / 236ページ
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垂見健吾写真集『めくってもめくってもオキナワ』
¥8,800
南方写真師・垂見健吾の沖縄写真50年の集大成、ここに完成! 沖縄の島々を巡り、人々の暮らし、文化を撮影し続けてきた南方写真師・垂見健吾。約 50 年にわたり、沖縄を記録してきた写真が一冊の写真集になりました。 これまで撮り溜めてきた何万枚に及ぶポジフィルムとデジタルから、約 500 枚を厳選し、収録。写真ページだけで、560 ページにわたる大作となりました。 収録された写真には、人々の暮らしもあれば、地域の祭りや伝統工芸、沖縄の大自然、 道端の花々、市場の風景や沖縄料理、海の中、空の上から、と、ありとあらゆる「沖縄」 が写っています。 時代が移り、今はなき懐かしい風景から、最新の 2023 年まで、この写真集は、垂見健吾の沖縄写真人生 50 年の集大成でありながら、大切に残したい沖縄の風景を収録した一冊でもあると思えます。沖縄の熱気、あたたかさ、逞しさ、美しさを、 この写真集から受け取ってください。(1000部限定) B5変版(235mm×182mm)/ 576 ページ/コデックス装
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CONTE MAGAZINE VOL.2
¥2,860
CONTE MAGAZINE VOL.2 特集:森へ来なさい。 人はずっと自然環境の中で生きてきました。都市で人が生活するようになったのは人間の長い歴史の中で、つい最近のこと。 森の中に入る、森からいただく、森に集う、森を育てる、森で遊ぶ、森から創造する……、そんな森に関するいくつもの物語を、沖縄県北部「やんばる」と呼ばれる地域で暮らす人たちの取材を通して、発見していきたいと思います。 登場人物は、森と海が近い「やんばる」で、自然とつながり生きる人々です。 <特集コンテンツ> 座間味眞(沖縄イチムシ会) 森は曼荼羅」 島袋正敏(黙々100年塾蔓草庵) 森は生活の糧 森岡尚子(やんばる野草の宿) 根源的なものに気づく場所 渡慶次弘幸×渡慶次愛(木漆工とけし、中山木工) この森に生きて 平山ふさえ(工房風苧) 芭蕉布に惹かれて 高田勝(高田農場) 在来種は、面白い 小島圭史(名前のない料理店)×金城建昭、積博文(沖縄県猟友会) 命は循環する 橘田優子(kitta) 色を越える、色 徳田泰二郎(アダファーム) 土地の味がするコーヒー 徳田泰二郎×山田哲史(COFFEE potohoto) さらに輝く果実の生命力を 安田のシヌグ—男たちが山の神になる日— 語り手:大城盛雄 張本文昭(沖縄県立芸術大学教授) 自然との関わり、そこからの広がり 芳野幸雄×満名匠吾×小泉伸弥(やんばる畑人プロジェクト) いま生きる場所を誇りに思えるように 根本きこ 森と海とつながる「ここ」 YANBARU CULTURE TRIP! 誠平/本部町営市場/CALiN cafe&zakka/tutan/niceness/Bookcafe Okinawa Rail/絵本屋Polaris/FAV Time/種水土花/亞人/紺野乃芙子/やんばる酒造/山川酒造/津嘉山酒造所 PHOTO STORY たま記 連載 場所の音楽②&③ Cocco 歌は、止まらない 堀内加奈子 島を離れ、島を想う 泡盛探訪② 三十度の泡盛は水割りで飲むべし CONTEの郷土料理 ② 豚のロースト ササオカヨウスケ×坂奈津子 描く人、そして、そのキャンバスとなった紙をつくる人の対話 全256ページ/オールカラー
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CONTE MAGAZINE
¥2,200
特集:生きるためには、物語が必要です。 〜「物語」を知るための、9の話〜 人間は言葉を得た時から、神話を生み、物語を生んできました。 物語によって、人は、過去との結びつきや、土地との結びつき、人と人との結びつき、たましいとの結びつきを強め、生きる意味を見いだしてきたと言えます。 目には見えない、普段は意識しないようなことの中に、小さな物語や大いなる物語を見いだしてみる。それは生きる知恵となり、人生を、世界を、より豊かなものと思えるヒントとなるはずです。様々な物事や関係において「つなぐ」役目を果たしてきた「物語」。 なぜ人間には物語が必要なのか。様々な表現者や専門分野の視点で紐解いていく特集です。 <特集ラインナップ> 笑福亭鶴瓶(落語家)「人と出会い、人と関わる。生まれてきた意味を問われれば」 角田光代(作家)「『物語』を縫いつなぐ人」 稲葉俊郎(東京大学循環器内科医)「もう一度、全体性を取り戻すための物語」 三上智恵(ジャーナリスト、映画監督)「人々を当事者にするための『物語』ードキュメンタリーから、その先へ」 野村友里(料理人)×UA(歌手)「いま、ここ、に、ある」 かわしまようこ(草時間主宰、作家)「草から世界を見てみると……?」 垂見健吾(写真家)×下田昌克(画家)「顔に刻まれた物語」 松田美緒(音楽家)「人間が、生きるために歌う歌」 羽地千香(沖縄女子短期大学助教、保育士)「バムちゃんの、『つながる』絵本案内」 <その他のラインナップ> PHOTO STORY/石川竜一「慰霊2019」 又吉健次郎(金細工またよし・七代目)「変わらない、の、意味」 THE SAKISHIMA meeting(新良幸人×下地勇)「唯一の、一人、と、一人」 他 全192ページ/オールカラー
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Remembering OKINAWA
¥1,980
「沖縄島建築」「沖縄島料理」に続く、島シリーズ待望の新刊「リメンバリング オキナワ」が入荷しました。 開いて左ページは、主に復帰前にアメリカ人がフィルムカメラで記録した県内55地点。右ページは、それと極力同じフレーミングで撮影された2022年の風景。それにコラムとQRコードが添えられていて、スマホをかざすとその地点の現在ストリートビューが表示されます。 いつどこにいても、島の時空旅行と新たな知見を。 『Remembering OKINAWA』 岡本尚文 編著 / 當間早志 協力 128 ページ/ B5 変/カラー 定価:本体 1,800 円+税
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REVIVAL journal -再評価通信-
¥2,420
「消費」でなく「断捨離」でもなく、「再評価」。 見捨てられそうになっているものを拾い上げ、再考察してみる。 米軍ハウスを始め、古い平屋を特集した「FLAT HOUSE LIFE」は以前からお取扱いしていましたが、同著者(アラタ・クールハンド氏)の本書がすごく面白く、こちらも入荷させて頂きました。 沖縄に関する書籍ではありませんが、当店が大切にしたいメッセージが詰まった一冊。 年代物の琉球硝子、おばあの営むまちやぐゎー、赤瓦屋根の古民家、埋め立ての進む海岸。 再評価、再考察されるべきものが、この島にはたくさんある気がしています。 古物好きはパラパラ眺めているだけで十分にたのしめますが、生活や思考のヒントにもなりました。 著 者:アラタ・クールハンド 出版社:トゥーヴァージンズ 単行本:256ページ 判型:B5/ソフトカバー
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『FLAT HOUSE LIFE 1+2』
¥3,055
この度、『FLAT HOUSE LIFE 1+2』が3刷重版となりました。 米軍ハウス、文化住宅、古民家…古い家好きの永久保存版。 2009年に発刊されるや、昭和の中古住宅を「住むアンティーク」「ビンテージ住宅」として捉える新しいムーブメントの発端となる『FLAT HOUSE LIFE』が、2012に発刊されたvol.2と合本して新規ページも加え400ページの新装版となって帰ってきた。 【書誌情報】 発売日:2017/3/25 著:アラタ・クールハンド B5/ ソフトカバー/ オールカラー
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ゆらりと愉しむ あたらしい琉装
¥1,800
琉球の士族が身につけていたと云う「ドゥジン(胴衣)」と「首里袴」を自宅で作る手引き本。 琉装ブランド「琉衣」を通してドゥジンを広める活動をする砂川恵子さんと、読谷村で沖縄の手仕事を紹介するお店「りゅう」を営む古川順子さんが中心となり、自費制作された一冊。 ドゥジンの制作手順や成り立ちだけでなく、着用手本や、沖縄の女優・宮城夏鈴さんとの対談ページなども盛り込まれていて、様々な角度から琉装について感じられます。 丁寧な説明に加えて型紙も付いており、やさしく進められます。手縫い可能。 ----------------------------------------------- ・B5サイズ / 40ページ ・発行 古川順子(りゅう) ・監修 砂川恵子(琉衣) -----------------------------------------------
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沖縄島建築 -建物と暮らしの記録と記憶-
¥2,090
沖縄書店大賞の準大賞に輝くなど、多くの心を掴み続けている沖縄本です。 監修/普久原朝充 写真/岡本尚文 ドライブインに共同売店、酒造所など… この島に根を張る10軒の建物にスポットを当て、それぞれを掘り下げる事で見えてくるのは、歴史や風土に信仰。そして、暮らし。 それは脚色の無い、むき出しの「沖縄」です。 コラムで取り上げられている「花ブロック」や「外人住宅」も大変興味深く、これを片手に巡る旅は、それは意味深いものになるだろうと想像がつきます。
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復興建築 -モダン東京をたどる建物と暮らし-
¥2,090
建物から人々の暮らしと時代性を探るビジュアル探訪記「味なたてもの探訪」シリーズ第3弾がついに登場! 関東大震災後、現代の東京の骨格をつくった「帝都復興計画」と、未曾有の災害から人々が奮起し、建てられた「復興建築」を通して、近代東京の成り立ち、人々の暮らしをたどります。 仲見世商店、教科書図書館、百貨店、老舗古書店、オフィスビル、昭和初期の邸宅など、 関東大震災後の大正末期〜昭和初期にさまざまな目的で建てられた建築6軒と、そこに関わる人々を取材した<インタビュー/建物と暮らし>。 震災後、100年先の未来を見据えて構想された「帝都復興計画」から、近代東京の成り立ちにせまる<テーマ/帝都復興計画から東京をたどる>。 現存物件はもちろん、さまざまな年代のアーカイブ写真も満載! 専門解説とともに街歩きが楽しめる<復興建築 タイムスリップMAP>。 東京が「世界一の都市」を目指した時代の断片を、この本を持って探しに参りましょう。 <取材先> ・もう一度来たい江戸趣味小玩具店「助六」(浅草) ・東洋趣味を基調とした百貨店「高島屋日本橋店」(日本橋) ・時を受け渡す古書店「一誠堂書店」(神保町) ・日本で最初にできた教科書図書館「東書文庫」(王子) ・人の縁と思いが繋ぐオフィスビル「第2井上ビル」(茅場町) ・夕暮れがうつくしいカフェ「カフェおきもと」(国立) <復興建築 タイムスリップMAPエリア> ●日本橋エリア ●銀座・新橋エリア ●丸の内・有楽町エリア ●水道橋・神保町・九段下エリア ●浅草・蔵前・両国エリア ●上野エリア
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オキナワノスタルジックタウン
¥2,640
SOLD OUT
----------------------------------------------- ●A5判160ページ ●定価2640円(本体2400円+税) ●ぎすじみち 写真・文 ----------------------------------------------- 「いつか無くなってしまうかもしれない風景を ここにとどめておきたくて」 いつもの街で見つけた ノスタルジックなたたずまい。 もう消えてしまった風景。 市場・商店・喫茶店・食堂・映画館・ヴィンテージ品 沖縄レトロ建築物と面白看板…… アメリカ世を思わせる建物まで デザイナー・ぎすじみちが1990年代から撮りためた 沖縄各地をめぐる味わい写真探訪 ●著者略歴 ぎすじ みち 1973年那覇市生まれ。本職はデザイナー。高校時代に雑誌宝島の連載「VOW」に影響を受け、街の面白風景を趣味で撮り始める。それをきっかけに長い時間を経た建築物や看板の存在感に惹かれていく。フィルムカメラやデジカメを経て、インターネットと携帯電話の普及により、SNSで日々おもしろさを感じる写真を投稿しながら、いつしかライフワークのように味わいのある風景を探し続けている。 ●2022年8月 初版第一刷発行
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つながる沖縄近現代史
¥2,420
----------------------------------------------- ●A5判 232頁 ●定価2420円(本体2200円+税) ●前田勇樹・古波藏契・秋山道宏 編 ----------------------------------------------- 気鋭の若手研究者たちが まったく新しい視点で 沖縄の歴史をつなぐ 待望の「入門書」が登場 復帰50年を迎える今だからこそ知りたい 沖縄近現代の歴史 この本は「教科書」でも、歴史のトリビアを寄せ集めた「歴史ネタ本」でも、専門用語と古文書だらけの「専門書」でもない。世界史や日本史とのつながりを意識し、現代の沖縄社会の課題に向き合う上で必須と思うテーマを選び、最新の研究成果を踏まえ、史料に基づき、時代の流れに沿って配置した沖縄近現代史の「入門書」である。 執筆者は本章とコラム併せて、総勢25名。多彩なバックグラウンドを持つ研究者たちが、知恵や知識を出し合って、沖縄に興味をもつ幅広い読者へむけてまとめた。
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パスタを巻く
¥1,650
----------------------------------------------- ●B6判 80ページ ●定価1650円(本体1500円+税) ●トーマ・ヒロコ著 ----------------------------------------------- 小さな愛、大きな愛。 見える愛、見えない愛。 地上の愛、天上の愛。 トーマ・ヒロコはすべての愛を求め、 いれたての紅茶のように人の心を和らげる。 又吉栄喜(芥川賞作家) 第32回山之口貘賞受賞詩人トーマ・ヒロコ10年ぶりの詩集 さまざまな日常を切り取る繊細な描写と 静かに私たちの背中を後押しする言葉たち。 基地や戦争といった沖縄問題にまつわる詩や 著者が所属するゴスペルチームのコンサートでの朗読用に書き下ろした3篇の連詩も収録した 全27編。 パスタを巻きつける くるくるくるとフォークに いつものカフェのカウンター パスタは止まらない わたしの願望のように 「パスタを巻く」より 隣の奥さんは機械が苦手 プリンターの使い方がわからない タイマー録画もできない だから全部ご主人任せ ある日隣の娘は見てしまった 奥さん、本当はプリンターを使いこなせるの タイマー録画だってできるの だけどできないふりをしてご主人に頼る ご主人がいないと何もできない奥さんになりきるの 「できないふり美人」より 目次 Ⅰ パスタを巻く 白いマグカップ 月曜の地下鉄を 香るよ 一日の終わりに 運命のいたずら 応援歌 ラジオが届けてくれる シーサー先生 あなたが繋ぐ 立ち止まる だれにでもある救い Ⅱ 季節は変わる ツーウィーク 高架橋 人ごみの中を やんわり断る できないふり美人 似合わない服を着る お隣さん 熱いさんぴん茶 光ある日々へ Ⅲ わたしたちの10年 雨が降る 戦の残骸の上で あの町に 愛に包まれる あとがき 初出一覧 ●著者略歴 トーマ・ヒロコ 1982年浦添市生まれ。 2009年詩集『ひとりカレンダー』で第32回山之口貘賞受賞。 うらそえYA文芸賞、神のバトン賞選考委員。 詩やコラムの執筆、ポエトリーリーディングを行う。 Twitter https://twitter.com/hirokotoma Instagram https://www.instagram.com/hirokotoma/ ●2019年6月23日 初版第一刷発行
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島の美容室
¥1,980
写真集 島の美容室 写真・文 福岡耕造 A5横判 88頁(オールカラー) 沖縄・渡名喜島. 四百人が住むその島で月に十日だけあいている. 美容室の物語. 写真家・福岡耕造が、沖縄の離島で出会った美容師と、 その美容室にくる島の人々のポートレート、島の心象風景、島民の生活などに迫った、 映画の始まりのような写真集。 ●著者略歴 福岡耕造(ふくおか こうぞう) 写真家。1960年長野県松本市生まれ。広告、出版を中心に活動し、独自の作品を発表し続ける。
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那覇の市場で古本屋
¥1,760
市場通りは行き交う人も本もおもしろい。今日も淡々と店番中。 日本一大きな新刊書店の書店員から、日本一狭い古本屋の店主へ。 〈ジュンク堂那覇店が開店するときに東京から異動してきた私が、 その二年後にひとりで古書店を始めるとは、自分でも思いもしなかったー〉 市場通りは行き交う人も本もおもしろい。三畳の帳場から眺める、日々の切れはしを綴った、著者初めてのエッセイ集。待望の、と言ってもいいでしょう! 豚の顔皮(ちらがー)で有名な第一牧志公設市場の向かい側で、隣は漬物屋さんと洋服屋さん、前は鰹節屋さん。通りには土産物屋も餅屋も傘屋もある。アーケードの下、みんな道にせり出して、顔をつきあわせて店番をしている。畳三畳のスペースに本を並べる。メインは沖縄に関する本で、ほかに人文・文芸・芸術・実用書など、試行錯誤しながら少しずつ揃えている。路上に座って扇風機を回しながら 古本を売るという仕事があるなんて、まず想像できないだろう。そんな仕事をしている人は、私のほかに何人くらいいるのだろう〉本文より抜粋 ブログ、雑誌、新聞で発表された作品に書き下ろしを多数加えてミックスアップした内容になっています。これを機会にぜひご一読お願いします。 ■宇田智子(うだ・ともこ) 1980年神奈川県生まれ。2002年にジュンク堂書店に入社し、池袋本店で人文書を担当する。2009年、那覇店開店に伴い異動。2011年7月に退職し、同年11月11日、那覇市の第一牧志公設市場の向かいに「市場の古本屋ウララ」を開店する。 2013年7月刊行
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沖縄の投稿者たち
¥2,200
戦前の中央で発刊された文芸雑誌 『文庫』『明星』『創作』『スバル』『文章世界』『ホトトギス』『趣味』 それらに投稿した沖縄の表現者たちがいた。 埋もれてしまいそうな資料から掘り起こされた作品の数々。 ・末吉安持(詩花)は麦門冬の弟で、与謝野寛に〈将来ある詩人〉としてその夭折を惜しまれた。 ・末吉麦門冬は俳人、ジャーナリストとして多くの随想や論考を発表。南方熊楠、折口信夫らとも交流があった。 ・山城正忠は『紙銭を焼く』で著名な歌人。 ・上間正雄はジャーナリスト、劇作家として有名。 ・摩文仁朝信は『スバル』『創造』で活躍。 その他、数多くの投稿者たちの名前、ペンネームで登場する。 夏の日 末吉安持 真夏の午の片日向、 苔すこし泥ばみ青む捨石に、 鳩酢草は呼吸細う雫に濕ひ 実を持ちぬ、かつ喘息ぎつゝ。 そのかみ誰れに小さなる 性は得て、また誰恋ひて、その熟実 かつこぽし、かつ夜を待ちて。 いづ方へ精進の魂ぞ。 鳩酢草はえも知らず、 捨石に。――小雨のあとの風いきれ、 木々みな死ぬと泣く庭に、ひとり静に おほどかに夢に入るさま。 蚊帳を遶れる名香に、 手枕も頬もひた痩せて病める身の 予は横臥しぬ。心こそ、鳩酢草の 魂にさながら似たれ。 風また薫り小雨しぬ。 鳩酢草も、予も一日 天地に幸福ありき。 ●目次 1 『文庫』と沖縄の投稿者たち 2 『明星』と沖縄の投稿者たち 3 『創作』と沖縄の投稿者たち 4 『スバル』と沖縄の歌人たち 5 『文章世界』と沖縄の投稿者たち 6 『ホトトギス』と沖縄の俳句作者たち 7 『趣味』と沖縄の投稿者たち あとがき ●著者略歴 仲程 昌徳(なかほど・まさのり) 1943年8月 南洋テニアン島カロリナスに生まれる。 1967年3月 琉球大学文理学部国語国文学科卒業。 1974年3月 法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程 修了。 1973年11月 琉球大学法文学部文学科助手として採用され、以後2009年3月、定年で退職するまで同大学で勤める。 主要著書 『山之口貘―詩とその軌跡』(1975年 法政大学出版局)、『沖縄の戦記』(1982年 朝日新聞社)、『沖縄近代詩史研究』(1986年 新泉社)、『沖縄文学論の方法―「ヤマト世」と「アメリカ世」のもとで』(1987年 新泉社)、『伊波月城―琉球の文芸復興を夢みた熱情家』(1988年 リブロポート)、『沖縄の文学―1927年~1945年』(1991年 沖縄タイムス社)、『新青年たちの文学』(1994年 ニライ社)、『アメリカのある風景―沖縄文学の一領域』(2008年 ニライ社)、『小説の中の沖縄―本土誌で描かれた「沖縄」をめぐる物語』(2009年 沖縄タイムス社)。『沖縄文学の諸相 戦後文学・方言詩・戯曲・琉歌・短歌』(2010年)、『沖縄系ハワイ移民たちの表現』(2012年)、『「南洋紀行」の中の沖縄人たち』(2013年)、『宮城聡―『改造』記者から作家へ』(2014年)、『雑誌とその時代』(2015年)、以上ボーダーインク。 ●2016年4月発行
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ステーキに恋して
¥1,760
牛は、いつ沖縄にやってきて、どんな歴史を歩み、 どのように飼われ、どんなふうに肉になって わたしたちに食べられているのか? 牛の伝来そして人間との生活史にはじまり、 飼育農家、獣医師ら、牛にかかわる人々の取り組み、 生き物から食肉になる「屠畜・解体」の様子 戦後沖縄が歩んできたステーキ文化など、 沖縄における「牛と牛肉」が総合的にわかる一冊。 写真も多数収録。 ●著者略歴 平川 宗隆(ヒラカワムネタカ) 博士(学術)・獣医師・調理師・旅食人(がちまいたびんちゅ)。 昭和20年8月23日生まれ。 昭和44年日本獣医畜産大学獣医学科卒業。 平成6年琉球大学大学院法学研究科修士課程修了。 平成20年鹿児島大学大学院連合農学研究科後期博士課程修了。 昭和44年琉球政府厚生局採用、昭和47年国際協力事業団・青年海外協力隊員としてインド国へ派遣(2年間)。 昭和49年帰国後、沖縄県農林水産部畜産課、県立農業大学校、動物愛護センター所長、中央食肉衛生検査所々長等を歴任し、平成18年3月に定年退職。 現在は公益社団法人沖縄県獣医師会会長、㈱サン食品 参与。 〈著書〉 『沖縄トイレ世替わり』ボーダーインク 2000年 『今日もあまはいくまはい』ボーダーインク 2001年 『沖縄の山羊〈ヒージャー〉文化誌』ボーダーインク 2003年 『山羊の出番だ』(編著)沖縄山羊文化振興会 2004年 『豚国・おきなわ』那覇出版社 2005年 『沖縄でなぜヤギが愛されるのか』ボーダーインク 2009年 『Dr.平川の沖縄・アジア麺喰い紀行』楽園計画 2013年 ●2015年3月 初版第一刷発行
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琉球ガーデンBOOK
¥1,760
デイゴの花がきれいに咲いている年は台風の当たり年だって聞いたことがありますか? 他にも「西にヒラミレモンは金運にいい」とか「ヤマモモは魔よけに最適」などすぐに実行してみたくなる話が満載。 沖縄の庭木をみまわすと、華やかで目に付くブーゲンビレアではなく、意外にクロトンやリュウキュウコクタン(クルキ)、リュウキュウマツなどが多いもの。しかも昔から愛され、親しまれてきたこれらの植物にはさまざまないいつたえや利用法があるのです。そのような庭木45種類を豊富な写真入りで紹介。あらためて眺めてみるとその美しさやかわいらしさに眺めているだけで楽しくなります。 それぞれの植物の栽培データだけでなく、庭のどこに植えたほうがいいかの具体的アドバイス(庭相?)がインデックスで分類。それぞれの植物の特性は「魔よけ」「かりゆし(ラッキー)」「聖木」マークで表わしています。たとえばホルトノキは「かりゆし」でクチナシは「魔よけ」、ガジュマルは「聖木」など。これから庭に何を植えようかと悩んでいる方、今ある庭を見直したい人、庭はないけどインドアやベランダで緑を楽しみたい方にもお勧めの本です! 「実践 ガーデニング」として、土づくりから、堆肥、肥料、無農薬栽培法も紹介。コーレーグース(シマトウガラシの泡盛漬け)を使った防虫方法や植物活力液の作り方もイラスト入りで紹介。今日からあなたも土にさわって、緑を植えて、自然にも人にも優しい沖縄ガーデーナーの仲間入り。 [目次] 琉球ガーデンの植物 シンボルツリー 門の脇 玄関脇 生垣・庭木 キッチンガーデン インドアプランツ 家の裏 公園・街路樹 御嶽の植物 沖縄の伝統的な庭 実践ガーデニング 1、土づくり 2、堆肥 3、肥料 4、無農薬で育てる
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ぼくの沖縄〈復帰後〉史 プラス
¥1,320
SOLD OUT
----------------------------------------------- ●新書判 222ページ ●定価1320円(本体1200円+税) ●新城和博 著 ----------------------------------------------- 「第3回 ゲキ推しのこの1冊! この沖縄本がスゴい!」受賞作に 『ぼくの沖縄〈復帰後〉史プラス』 新城和博著が選ばれました。 この賞は、「沖縄県内の本屋・取り次ぎ・出版関係者が協力し、県内の読書普及を図るべくおすすめの1冊を選定し、その本を最大限PRして県内の出版社も盛り上げよう」という企画です。 これまで、第1回『復帰前へようこそ』(文・海野文彦 発売元 琉球プロジェクト)、第2回『絵でみる御願365日』(むぎ社編)が選定されています。 「今回のように、ゲキ推しされることは初めてです。新型コロナ禍という状況ではありますが、少しでも地元沖縄の書店が盛り上がるように、一人でも多くの読者の方に手に取っていただきたいです」(著者談) 好評につき増補改訂! あらたに「付録プラス+ 〈復帰後〉史は続くよ、どこまでも? 二〇一四年~二〇二〇年」 書き下ろしを加えました! 1972年の沖縄復帰から現在まで、〈復帰後〉の沖縄の印象的な出来事を、個人の思い出とクロスして描く、ユニークな沖縄現代史。社会風俗から時事問題まで硬軟織り交ぜて語る。沖縄の過去と今を感じる一冊。
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ぼくの〈那覇まち〉放浪記
¥1,760
ぼくの〈那覇まち〉放浪記 追憶と妄想のまち歩き・自転車散歩 新城和博 四六判 224頁 古い地図と記憶を片手にほろほろ歩いた 待望の〈那覇まち〉エッセイ 変化する街、失われた町、それが〈那覇まち〉。 沖縄・那覇生まれ育ちの著者が、復帰後の那覇、戦前の那覇の風景、痕跡をもとめて、ひとりほろほろと歩いて綴った待望の〈まち歩き〉エッセイ。 琉球王朝時代からの歴史ある港町、沖縄一の市場を抱えた那覇は、戦争で消滅しました。アメリカ統治下、復帰後と復興・発展した那覇は、懐かしくて新しい姿をしています。〈那覇まち〉の戦前の古い地図と復帰後の記憶を片手に、ご近所のすーじ小(路地)の角を曲がって、まち歩き・自転車散歩(ポタリング)したら、切なくも新しい風景が見えてきました。 沖縄の現代史を個人的な記憶・体験とクロスして軽妙な筆致で綴った『ぼくの沖縄〈復帰後〉史』に続く、硬軟織り交ぜた沖縄を語るエッセイ。〈那覇まち〉の風景写真多数収録。まち歩き、沖縄・那覇の旅のウラガイドとしても最適……かも。 この数年ずっと、歩きながら、漕ぎながら、そんなまちの歴史を追体験をしていた。 僕はほとんど旅をしない人間なのだが、まるで時をこえた旅をしたようだった。自分のまちをそんな風に楽しめるとは思ってもみなかったことだ。『那覇市史』の「旧那覇の歴史・民俗地図」をトレーシングペーパーにコピーして、現在の地図とスケールを合わせて重ねる。透けてみえるのは、那覇のまちの変貌。失われた風景ではあるが、その二つの地図を持ち、ひとり静かにまち歩き、ポタリングを重ねて、〈町殺し〉の記憶だけでなく、新たなまちの記憶を刻みたいと、今は思う。那覇のまちを歩くのは依然として、楽しい。 ●目次 まえがき 〈那覇まち〉を、ほろほろと放浪する すーじ小の角を曲がって 2007~2009 開南のバス停から街に出かけたころ/むつみ橋通りの空き地/ボーダーとして電柱通り/与儀に隠れていた小さな川の名前/「街のほくろ」の記憶/墓の境界線をすたりすたりと/そこに映画館があった/今はもうない首里のトックリキワタ/市場に本屋があった頃/錆びていた体育館のカマボコ屋根/崖の上のナファ 那覇の町を後ろ向きに漕いで渡る 2011~2014 壺川ホウホウ/松川の橋を渡る/今はない岬めぐり/オキナワノタキ/そこに町家があった/橋の怪「仲西ヘーイ」/落平樋川でつかまえて/「本の駅」でひとやすみ/雪の岬に立つ/街をかける釣り人/今はなきカツオ節屋/書を持ち、幻想の街・那覇へ/哀愁の那覇ぬ町に霧が降るのだ(上) そこに街があった 宮城県沿岸を訪ねて/三重グスクの先にあるもの/妙に広々としたネイキッドな街角/アフタヌーン・イン・サクラザカ/泊港で読書/虹と堤橋の頃 美栄橋界隈/読書電車で妄想中 ゆいレールの一番前の席/消えた那覇の坂/那覇市役所も遊び場だった 『ふりだしに戻る』に戻りたい/マチはいつも通りで 沖映通りえきまえ一箱古本市/廃屋の彼方へ 久茂地界隈/雨に濡れても 牧志ウガン界隈/マージナルな天久の崖/黙認耕作地は自宅あとだった/芳子と・石ブラ・散歩 辻町・西町・東町/下泉で恋をして 山之口貘の青春 ハート仕掛けの新屋敷/那覇市歴史博物館の外で/開南ラプソディ/若狭の風をあつめて/台風たぬきがやってきた 首里・弁が岳/貘の「見えないものを見た話」/壺屋のダンスホール/崇元寺のかがやき/スウィングしなけりゃ、市場じゃない! 2014/十二月の空飛ぶクジラ 浮島・那覇をめぐる妄想 あとがき ●著者プロフィール 新城和博(シンジョウカズヒロ) 1963年沖縄・那覇市生まれ。城岳小学校、上山中学校、那覇高校をへて、琉球大学法文学部社会学科社会人類学コース卒業。 月刊誌「青い海」、沖縄出版(「まぶい組」として『おきなわキーワードコラムブック』などを編集)をへて、1990年創立のボーダーインクへ。コラムマガジン「Wander」を2005年の終刊まで編集長として関わる。 現在、ボーダーインクに編集として勤務のかたわら、沖縄に関するエッセイを執筆したり、ぶらぶらと那覇まちを散歩したりの日々。 著書に『うちあたいの日々』『〈太陽雨〉の降る街で』『ンパンパッ!おきなわ白書』『道ゆらり』『うっちん党宣言』『ぼくの沖縄〈復帰後〉史』(ボーダーインク)、共著少々。 ●2015年5月初版第一刷発行
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